下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)

下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)の方法は2通りです。

①局所麻酔による検査
肛門部に麻酔の薬を塗布してカメラを入れていきます

点滴をし、眠った状態で受けていただく検査です。鎮静剤を入れて意識レベルを落とすことで、苦痛が緩和されることが期待できます。圧倒的に楽に検査が受けれますが、デメリットもあります。鎮静剤は呼吸を抑制したり、循環動態へ影響するため、ご高齢の方や重い呼吸器疾患や循環器疾患をお持ちの方への使用はしにくいですし、そうではない場合にも細心の注意が必要となります。高齢者では、上記に加え誤嚥や覚醒遅延、転倒などのリスクが高まります。

当院では酸素投与や点滴などを行い、安全に検査が行えるような体制を整えています。血圧や心電図波形、呼吸状態を適宜確認し、細心の注意を払い検査を行います。検査後はゆっくりリカバリールームで休んでいただきます。  

過去に内視鏡検査をしたことがあるけど、もう二度と受けたくない、検査は受けたことはないけど不安、恐怖心から検査を受けられない。そういった方は使用を検討されてもよいかと思います。一方で、鎮静剤を使用しなくてもそれほどの苦痛を感じないという方には積極的にお勧めするものではありません。鎮静剤使用のメリットデメリットを十分考慮した上で、使用するかどうかをご検討ください。

 

『みなさまの安全のため』のお願い

鎮静剤使用から1~2時間は安静が必要です。検査後リカバリールームで休んでいただきます。帰宅可能となったあとも眠気が残り、ふらついたりすることがあります。事故にならないよう十分注意されてご帰宅ください。判断能力も低下しておりますので検査当日は終日運転不可となります。重要な判断を必要とするお仕事などもお控えください。ご高齢の方は可能な限りご家族とご一緒にお帰り下さい。

 

 

当院での下部消化管内視鏡検査の特徴

通常は検査時に空気を入れて観察しますが、当院では二酸化炭素(CO2)を使用します。
検査時あるいは検査後のお腹の張りがかなり軽減できます。

二酸化炭素(CO2)用いた検査についてはこちらをご参照ください

当院では切除可能なポリープは当日その場で切除します。
後出血(術後しばらく経過してからの出血)のリスクが低いcold polepectomy(コールドポリペクトミー)も行なっております。

 

ポリープ切除術

切除方法の紹介

大きく2通りに分けれます。
①高周波装置を用いた方法:hot polepectomy(ホットポリペクトミー)、EMR (内視鏡的粘膜切除術)
②cold polepectomy(コールドポリペクトミー)

cold polepectomyはさらに二種類に分けれます。
cold snare ploypectomy(コールドスネアポリペクトミー)
cold forceps polypectomy(コールドフォーセプス・ポリペクトミー)

 

◆EMR (内視鏡的粘膜切除術)

まずは観察。NBIを用いて丁寧な観察を行います。

病変が大きくcoldpolypectomyの適応ではないため、EMRという切除方法を選択しました。

 

次に生理食塩水を粘膜下層という層に注入し、病変を持ち上げます。

 

次にスネアという道具を用いて腫瘍を把持し、問題ないことを確認した後に切除します。切除の際に熱を加えます。

 

切除できました。出血や穿孔予防でクリップという道具で縫縮します。

 

腫瘍を回収して病理検査(顕微鏡検査)に提出し、病理診断(腫瘍がどういったものであるのか分析し、評価する)します。

 

◆cold snare ploypectomy(コールドスネアポリペクトミー)

まずは観察。NBIを用いて丁寧な観察を行います

次にスネアという道具を用いて腫瘍を把持し、問題ないことを確認した後に切除します。切除の際に熱は加えません。

切除した病変をNBIを用い、送水してきれいに洗いながら病変が取り切れているかどうか観察します。粘膜下に水を入れることで出血予防も兼ねています

切除後出血はありますが、すぐに止血されます。熱を加えないために粘膜傷害が少なく、後出血のリスクが少ないのが特徴です。
数日後に出血するということはあまりありません。

腫瘍を回収して病理検査(顕微鏡検査)に提出し、病理診断(腫瘍がどういったものであるのか分析し、評価する)します。

 

結果説明

検査結果や今後のことなど、検査後に診察室にて画像を一緒にみてもらいながら説明させていただきます。

ポリープを切除した際には1週間後以降に病理結果(顕微鏡の結果)を説明致します。